蛙声爺の言葉の楽園

. 小さいけれど「科学の罪」?


 人間て科学で自然を支配できると思ってるのでしょうか。もし出来るとしたら何だか味も素っ気もなくなってつまらないですよね。第一これからの人間の感性や判断力、大丈夫かな? おおきなお世話ですが。
「ねえ、まだ3月なのにチューリップ満開だよ」と驚く子どもに係の人、「球根を冷蔵庫に入れて勘違いをさせてるんだよ」
「いまは胡瓜の旬じゃないだろ」と知ったかぶりをするとかみさんは、「スーパーに1年中出てるから旬なんて無いの」
「これ古くないかな、臭うぞ」と助六寿司を掲げたら仲間が、「大丈夫、賞味期限の日時確かめたから」
「こんな山林の中に工場は無いよな」と不安を口にしたら助手席の友人、「カーナビだとここだよ、間違いないって」 
「きょうは折りたたみ傘を持ってお出かけください」とお天気お姉さん。俺「どんな傘持っていくかは自分で決めるよ」
「明日どこで待ち合わせる」と男の子。すかさず女の子は「スマホ見て、おすすめデートスポット出てる」

『菜の花や月は東に日は西に』(蕪村) この17文字の大パノラマも、科学で説明しますかねぇ。味気ないな。「月にウサギなんかいないよ、クレーターの影じゃないかなぁ」と子ども。童話もあぶないな、きっと。
 「今日の午後4時ごろから強く降る恐れ」と知らされて実際降った雨を『にわか雨』とは言えません。急に話を飛ばして何ですが「ゲリラ豪雨」など美しい日本の雨の種類に比して恥ずかしいネーミングです。「小糠雨(こぬかあめ)」「霧雨(きりさめ)」「驟雨(しゅうう)」「時雨(しぐれ)」「五月雨(さみだれ)」と比較してみて。「雨」の読み方がみんな違うという奥深さに感嘆します。「篠突く雨(しのつくあめ)」もいいし、「遣(や)らずの雨」なんて色っぽいのもあるんですから。アニメファンの人は新海監督の『言の葉の庭』にでてくる雨にちなむ万葉の和歌(相聞歌※)を思い出してください。
 宣言までされて入ったはずなのにちっとも降らない。「カラ梅雨」はじつは『梅雨』ではないのです。桜の「開花宣言」もそうですが「自然がすることをいちいち宣言するなって」。当たった、外れたは「自然」概念に反するでしょうに。

 朝、サッシ戸の向こうのどんよりした空を見ていたら、つれづれにと言いますか無計画に書き始めてしまいました。
 今度、梅雨らしい弱弱しい雨が降る朝にでも、この続きを書きたいと思います...


 ※『鳴神(なるかみ)の少し響(とよ)めてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ』
 

    風のせいで

         風のせいで穏やかな湖はぶれて波立つ
     
 
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蛙声爺

Author:蛙声爺
文芸同人誌編集をしています。
考えるフクロウが理想。
木内光夫のHPもよろしく。

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