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蛙声爺の言葉の楽園

. 「女性専用車」問題で欠落している一つの視点


 男性数名が「女性専用車」に乗り込み、指摘を受けても指示されても退去しなかった問題を報道で知らされました。女性専用車の設置自体が男性に対する差別、専用車を出ていかない男性の方が女性差別と、またまた「差別」概念の解釈が右往左往しているようで、気が重くなりました。昔はもっと普通に立場を交換して、それぞれ行動していたような気がします。
 むろん痴漢行為(迷惑行為、強制わいせつ、公然わいせつ、暴行)は論外で悪質であることは当然ですが、上の問題は、そういった行為の発生を未然に防ぐための一策「女性専用車」に関してでした。

 「この車両は女性だけです!」という「宣言」には何の法的強制力もないとのこと。知らされ抗議された車掌をはじめとする鉄道関係者の注意は、「男性は出てくれませんか」という「お願い」の域を出ない由。寡聞にして私この理を、知りませんでした。もっとも法律や条例などで「一般的禁止行為」としたら「基本的人権」に抵触するとの議論になるかもしれません。その危惧からルールに罰則を付けられないのでしょうか。現行の専用車は女性用しかないのです。全くの私見ですが、列車の編成の中に「女性専用車」と「男性専用車」の両方を設置し、真ん中に「両性用車」を置けばよかったのです。そうすれば少なくとも「女性専用車」に乗り込む困った男性たちからの被差別発言は根拠を失うと思うのですが。

 「ばかおっしゃい! 痴漢から女性を護るためでしょ」 そう叱られそうですが、この痴漢という言葉そのものが、「漢」という字からしても犯すのは男となっています、これすらあいまいなのです。明らかに刑法の窃盗罪なのに「万引き」と称して罪悪感を減殺させているのと同じ理屈でよろしくありません。はっきり強制わいせつ、公然わいせつ、暴行など刑法犯として処理すべきなのです。
 ちなみにそう扱うことによって、刑法が強制わいせつ、公然わいせつ、暴行ともに加害者・被害者双方に付き男女を問うていないことと一致するのです。ちなみに被害者を女性、加害者を男性とすることを前提にして規定しているのは強姦罪・準強姦罪です。さらに刑法犯なら犯罪行為を立証する必要がありますので、疑いだけで社会的制裁という名の刑罰を受けるという「冤罪」も防げるのではないでしょうか。

 何を申し上げたいのかと言いますと、男性も「痴漢」の被害から護って初めて平等でしょうといいたいのです。俗に女性が男性に対して同様の行為を行うと痴女と称されるようですが、こちらの方はほとんど行われても表面化しないでしょう。いまここで「痴漢」の被害を受ける男性とは、冤罪に絡むものです。真実何もしていないのに「この人痴漢です」と現場で叫ばれ、突き出された「漢(おとこ)」の被害です。無罪の証明は「悪魔の証明」です。不可能です。最悪の場合、テレビで放映され、会社から解雇され、子供からさげすまれ、妻から離婚される。そのあとで「間違いでした」となっても元には戻れないでしょう。
 満員電車で通勤せざるを得ない男性たちが、上記の潜在的リスクを避けたいと思うとき、欲しいのはきっと「男性専用車」ではないかと、そんなことも想像した爺でした。
 
 ところで私も、冒頭の男性たちが何を訴えたくて「女性専用車」に居座り続けたのか、正確には知りません。それが報道されることもないでしょう。そもそも性別専用車を用意しなければならないこと。それ自体が、そういう世の中が哀しいとも言えます。お風呂やトイレとは全く異なる通勤電車なのですから。
 2020年、東京五輪で訪れる外国人が「女性専用車」を見て何を感じるでしょう。「すばらしい」でしょうか、「ばかみたい」でしょうか。知りたいところです。
 とりあえず先頭車両を「男性専用車」にしたらいかがでしょうか。なぜと異国の人に問われたら「男性は子どもと一緒で先頭車が好きなので」とニコッと笑って済ませられますし。
 一人の日本人として、もう少し深く考えてみたいと思います。
 今回のは、そう思わせるに足るニュースでした。



      亀ら目線

         亀ら目線。 かなり仲良しに見えました   
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蛙声爺

Author:蛙声爺
文芸同人誌編集をしています。
考えるフクロウが理想。
木内光夫のHPもよろしく。

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