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蛙声爺の言葉の楽園

. 自然に接して想う、人間界の「晩秋」


 払暁に月、スーパームーンを山の端に観た。
 月とは、こどもの頃にはかぐや姫が爺と婆のもとから帰っていく所だった。ところが今は、日本人も月面歩行を夢見ている。科学では進歩と誰もが思う。では「情操」ではどうか。どこかの本にこんな記事があった。外人が不思議がった。野外で日本人グループがにぎやかに談笑していたところ、雲が切れて月が顔を出した。とたんに喧騒がぴたりと止まり、月を見上げて誰も言葉を発しない時間が訪れたのだそうな。外国人にはこの感性が乏しい。日本人にとっての月は、科学だけの対象ではないのだと気づいたと。
 それでも最近は、日本人も欧化主義者になっているような?

 並木道の銀杏が黄みを増して、舗装路に落ち始めた。
 発芽、開花、深緑、結実、紅黄葉、落葉と、草木は年毎の自らの「出処進退」を熟知している。人間界はどうか。「大木」になればなるほど、この美を忘れて、ただただ醜く立っているような気がする。公私の区別もつかず法案の一つも創らずの国会議員、不正を看過し会社を貶めてしまう上場会社役員、仁王立ちが妙に似合う大横綱、内容の乏しい某TV局のコメンテーターなど如何に。「え? 家庭内の老人も、ですか」、『いえ、それはありません、そもそも大木ではないので』

 木枯らしが冷たい、向かい風が特にきつい。
 ところで、世間の風はもっと「冷たい」もの。今夏今秋、都議会や議事堂に吹き荒れた「風」は、あっという間に止んだ。風の起こし手の身から出た錆とはいえ、「風」とはかくも軽いものか。人は有頂天の時がもっとも危ないとは良く言ったもの。彼女は何を成そうとしたのか、また風の受け手は何を期待したのか。両者ともことの「総括」などはすまい。過った「風」が、自然に力を失うだけのこと。
 豊洲での追加工事をゼネコン3社が辞退したそうな。これも1年前の同じ「風」のせいだとか。博識の彼女も「男たちのプライド」はご存知なかった様子。

 寒風に「頭にもっとモコモコした毛糸の帽子が必要だったね」に。(老妻はすでに大自然)
 2刀流の選手がメジャーリーグチームの選別をしたとの報。彼は思いあがっているのか?
 入団交渉の相手は、東ではなく西海岸のチーム、大手ではなく「弱小」のチーム、しかも日本人が在籍していないチームがいいというのだ。大騒ぎをされ30チームが食指を伸ばしたと言われて調子に乗ったのか?と誤解されそうな内容だ。しかし彼は、もともと少し待てば大金が手に入るのに、金よりも早くメジャーでプレーしたいというのが渡米移籍の動機だったのだ。何かわけがある。それが出た。オフシーズンや「米ペナントレース」で日本人の諸先輩方の邪魔をしたくないのだという。早く契約したいのも同じ理由だという。泣かせる話だ。しかし、「日本の若造」に交渉資格をあらかじめ奪われたメジャーチームのプライドはおそらく傷つくに違いない。彼の発想は欧米にはないものだからと専門家は危惧をする。プライドなら諸先輩方にもある。善意の彼が誤解されることが無いよう祈りたい。『過ぎたるは猶及ばざるが如し』ともいうので。 

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蛙声爺

Author:蛙声爺
文芸同人誌編集をしています。
考えるフクロウが理想。
木内光夫のHPもよろしく。

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