蛙声爺の言葉の楽園

. 宛先の無い手紙


 お元気ですか。僕も元気です。
 10代のころ、こんな出だしで便りを書いていたような気がします。相手に質問しておいて返事の内容が分からないのに「私も」って書いている不思議。でもそれは「元気に決まってるよね」という願いにも似た想いだったのかもしれません。手紙を受け取った相手も「元気」を前提にされては、否定的な返事は書き難いでしょうから「まいったなぁ」と笑顔になれますし。

 思い出の中のあなたの顔が年をとっていません。鏡の中の今の私は無残な年寄り(^^♪ですが。
 これでは「逢いませんか」などとは言えませんね。一緒に歳を重ねる相手というのはごく身近な人なんです。遠くなった人は、最後に会ったその時のまま心に仕舞われています。
 自分だけが戻れない歳月って綺麗です。もっともこれ、お互いさまかも(´・Д・)」

 じつは絵を描くの、やめてしまいました。もう半世紀にもなります。いえいえ反省期でなくて50年。あのころは年賀状に一人ひとり淡彩画的なカットを描くほど好きで、得意だったのにね。全国防火ポスターコンクールで特選になって六大都市で展示されたことがあって、勘違いしたのか工業高校のグラフィックデザイン科を希望したりして。美術の先生に連れられて受験先を訪問したら一言で門前払い。「赤緑色弱ではどんなに軽度でも駄目です」・・・以後絵はうらみの対象になったようです。
 この間孫に女の子の絵を描いてかみさんに手渡したら「これパソコンのを真似して写したの?」と。上手と言われたのかズルイと非難されたのか。いずれにせよオリジナルとは思わなかったようで( ̄^ ̄)ゞそう、彼女は私の絵心を知らなかったのです。

 最近頭が少しトンチンカンになっていますが、ものの本によると「自覚しているうちは軽度」だそうで少しホッとしています。でも、と私。「重度になると自覚もできない」なら苦痛も感じないでしょうから軽度のうちが一番本人としては「苦しい」わけで、「なんか納得いかない」のですが、どう思いますか?

 あ、そうだ、用件忘れていました。
 50年前に返すの忘れていたハンカチを郵送しました。複雑な柄があったはずなのに漂白してしまったのか白くなっていました(^-^)/ご容赦ください。
 万一私と同じ歳になっていたら、くれぐれもご自愛を。



      伊東大川

              遠くは輝いて見える
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蛙声爺

Author:蛙声爺
文芸同人誌編集をしています。
考えるフクロウが理想。
木内光夫のHPもよろしく。

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